食品ロス削減のためのデジタルデータを活用した需要予測に関する実証事業開始について ～「ステーキのあさくま」×NTT西日本グループ、飲食業界のDXを推進～

１．背景と目的

　外食をはじめ飲食業界では、持続可能な開発目標（SDGs）達成に向けて、食品ロスの改善が求められています。さらに、新型コロナウイルスの感染拡大により「アフターコロナ」の世界でも継続的に事業成長を行うためには、需要予測に合わせた食材発注・オペレーションコントロールによる効率的な事業運営が不可欠です。

　あさくまは、「ステーキのあさくま」を全国50店舗以上運営しており、食品ロス削減、廃棄物再資源化等、様々なSDGs達成に向けて取り組んでいます。NTT西日本グループは、事業活動を通じて社会課題の解決を図るとともに、社会の持続的発展や安心・安全で豊かな地域社会の実現に向け、SDGsへの貢献に取り組んでいます^※１。

　このような状況をふまえて、「ステーキのあさくま」において、様々なデジタルデータを活用した食品ロス削減に向けた実証事業の開始に至りました。

• ※1　SDGsの中でも、本件はゴール2及び12に貢献します。
  NTT西日本グループの過去の取り組み例：
  「地域における有機系資源のリサイクルによる農地活性化実証事業の開始について」
  （https://www.ntt-west.co.jp/news/2008/200806a.html）
  NTT西日本グループのSDGsへの取り組み全般
  （https://www.ntt-west.co.jp/SDGs/）

２．実証事業の概要

　「ステーキのあさくま」の店舗ごとの来店数変動に関するデータと、気象情報等の外部データを掛け合わせて分析し、来店数や注文メニュー等将来の需要を予測することで食材必要量を算出し食品管理の最適化を検証します。

３．実証内容

内容

店舗データや外部データを活用した2種の需要予測モデルにより、食品ロス削減の最適化を狙います。

1. 店舗ごとの来店数及び販売数（過去2年分）を考慮したモデルの構築
2. コロナ禍の影響を強く受けている直近の実績を考慮したモデルの構築

時期

2020年12月～2021年3月下旬（予定）

対象

「ステーキのあさくま」の5店舗

４．各社の役割

あさくま

「ステーキのあさくま」実店舗の実証フィールド提供、来店数や注文数等店舗データの提供

＜ＮＴＴ西日本グループ＞

ＮＴＴビジネスソリューションズ株式会社

AI/IoT等デジタル技術を活用したソリューションの提供及びパートナー企業^※2との連携による実証マネジメント

株式会社ＮＴＴフィールドテクノ

IoTを活用した食品リサイクルソリューションの提供

株式会社ＮＴＴマーケティング アクト

データ分析の実施および効果検証、データ活用コンサルティング

• ※2　以下、パートナー企業と連携し実証事業を進めてまいります。
  分析ツールの提供：日本情報通信株式会社

５．今後の展開について

あさくま

　本実証で有効性を検証した後、全店舗で店舗ごとの需要予測に基づいた食材調達等を行うことにより、更なる食品ロスの削減に取り組みます。今後とも、世界的な課題となっている食品ロスの削減、食品リサイクル推進に取り組むとともに、来店される地域のお客さまの記憶に残る店舗づくり、商品づくりを進めていきます。

ＮＴＴ西日本グループ

　実験結果を基に、「ステーキのあさくま」全店舗を対象とした分析による需要予測をはじめ、食品発酵分解装置を活用した食品リサイクルソリューションの提供拡大をめざします。

　また、顧客データやお客さまの声等の統合データ分析に基づくCXコンサルティングの推進や、気象情報やイベントデータ等外部データを組み合わせたデジタルマーケティング事業の展開強化を図ります。

　今後は飲食業界にとどまらず、小売・流通やサービス業、製造業等他業界への展開とともに、さらなるDX推進により企業の事業変革をサポートいたします。

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